現在、ビール会社にコンサル中ですが、
美味しいビールを頂いたので、写真をあげようと思いまして、ブログ執筆しております。
なお、コンサルしてるのは、銚子ビールさんです。
非常に美味しくて、一風変わったビールを作ってる会社さんです。
とてもおいしいので、ぜひ買ってみてください!
⇨https://choshicheers.base.shop/
(僕はビール飲むとすぐ酔うし顔が真っ赤になるんですが、このビールは飲みやすかったです!)
さて写真はこちら↓
おいしくいただきました!
さらに、コンサル内容を少しだけシェアします。
この会社さん、見ての通り、
Baseプラットフォームを使ってネットショップをされてるんですが、
やはりHPの方がまだ売上をあげるために最適化されてないっていうのと、
プラス、ビールイベントなども定期的にやってらっしゃるんですが、
あまり展開していかないっていうところがあって、悩んでらっしゃいました。
もともと、千葉県銚子市というところのクラフトビールで、
地域創生的な理念もかなりある会社さんで、
銚子ビールを飲むと調子が出る!というコンセプトでいきたいとのお話しでした。
で、いくつかこの事業を伸ばすためにやるべきポイントがあって、
まず1つはHPの作りがやっぱり甘い、というのと、
通販でも勝負しているのに、リストマーケティングをやっていないというところです。
これは結構痛い、、、のですが、優先事項でいうと、まだそこまで高くないので、
今は着手すべきでないと判断しました。
まずはトラフィックを増やさなければならないということで、
2〜3点、提案してることがありまして、
まず1つはそもそも今後の展開を考えたときに
コンセプトから見直した方がいいんじゃないか?というのが1点。
そして、イベント集客は今もやっているんですが、
なかなか広がりを作っていくためには不向きな手法だったので、
イベントの作り方を根本から考え直した方がいいんじゃないか?というのが1点。
あとは営業活動の仕方っていうところで基礎的な指摘が1つ。
Contents
①コンセプトメイキング
まず1つはコンセプトメイキング、、、というところで、ビジネスの根本的なところです。
銚子ビールで調子がよくなる!と言うのは、全然いいと思いますし、面白いので好きです。
ただ、依頼があった通りのコンセプトでいくと、こんな感じ。↓
★銚子ビールコンセプト:
<初日の出が日本一早く見える街ということにかけて>
はじまりをチョウシよく!何かの始まりやチャレンジを応援するビールとして縁起をかつぎ、乾杯ビールとして位置づけたい。
ただ、コンセプトというよりは、理念なので、
特にこのビールを飲まないといけない理由にはなってないわけです。
特別、
「味がめちゃくちゃ美味しい」とか、
他のコンビニで売ってるようなビールではダメで、
このビールを頼まなければいけない理由、っていうところでいうと
ちょっとまだ薄いので、そこを作らなければいけません。
ちなみに、
縁起物をマーケティングで作っていくっていうのは非常に大変です。
だるまとか、スピリチュアルなら水晶とか、あるいは招き猫とか、、、、
そういう物を作るっていうのと同じことを言ってるわけなので、難易度が高い。
(結構予算がかけられるんなら、そういうこともできますが。)
あるいは確かに「乾杯ビール」としてのポジションを作ることは可能です。
似た事例でいうと、缶コーヒーのモーニングショットがあります。
これは、朝、昼、夜の中で、意外にもコーヒーを朝に飲む人が全体の40%いて、かつライバルが参入していない市場だったので、味やらなんやらをほぼ変えないまま、ネーミングだけ「モーニングショット」にしてバズった一例です。
例えば「朝シャン」とかもそうですよね。
シャンプーするという行為自体は変えずに、「朝」と言うワードをつけることで市場獲得に成功している事例です。
ところがですね、、、、
これはある程度、予算をかけられる人たちの戦略なんですよ。
広告費をかけて一気にポジションを取りに行けたりとか、
すでに取引先が多数あって、、、っていう場合か。
どちらかがないとなかなか厳しいです。
モーニングショットも、コンビニやら自販機やらでよく見かけるし、
CMでもやってたから、あれを「朝専用のコーヒー=モーニングショット」と認識させることに成功してるんですよね。
ところが、自前の店舗でしかビールを販売してなかったり、
みんながいつでも買えるような場所に置いてないケースでは、
乾杯ビール=銚子ビールと想起してもらうことはかなり難しいんです。
なので、この戦略はちょっと無理があるかもしれません。
なので、経営者さんの意見を踏み躙ってしまうようで恐縮ですが、
もはや「銚子ビール」の名前に入っている「銚子」というワードは使わなくてもいいくらいだと思うんです。地名が入っているビールを飲みたい、、、と思う人ってそれこそ観光しに来てくれた人くらいなので、観光客向け限定で売っていくんなら、この名前でもいいんですけど、全国的に展開して販売していきたいってことであれば、別に「銚子」はなくてもいいんですよね。
(なんかすげー美味しいビールじゃん。え、産地、銚子なんだ!くらいならいいんですが、「銚子」を押し出さなくてもいい。)
で、僕がお話ししたのが、
銚子ビールを飲むと、調子よく1日が始められる、、、というのであれば、
健康にいいビールを作ればいいんじゃないかなーと思ったわけです。
ちなみにコンセプトメイキングの基礎中の基礎ですが、
ギャップがあるサービスは売れやすいです。
ビール含め、お酒類は基本的にはあまり健康にいいイメージがありません。
そこから逆転して、飲めば飲むほど調子がよくなるビール。を作ればハマるなーと思ったわけです。
ちなみにその展開をずっと前からやっているのが、養命酒です。
ところが、そこまで劇的にマーケティングがハマっているかというとハマってない(まぁ、結構飲みにくくて薬みたいな味がする)ので、リブランディングする必要はあります。
簡単にいうと、飲みやすい養命酒みたいなものが作れるのであれば、非常に売れやすいと思うんですね。
ちなみに同じような展開で伸びたのが、メディアハーツのスッキリフルーツ青汁です。
三崎さん(一昔前、何回かお会いさせていただきましたが、知らない間に逮捕されて、知らない間にyoutuberになってましたね笑)が上手かったのは、青汁というまずいイメージをスッキリフルーツというワードで打ち消したところです。(まぁ、その他の芸能人戦略もろもろ、内部アフィリエイター戦略もろもろ、天才的に上手かったですが。)
まぁ、とにかく逆転のワードを入れるとコンセプトはバズりやすいです。
なので、「フルーティー養命ビール」とかのネーミングにすればいいわけですよ。
ビールトレンドの展開として、
健康を意識したものは非常にきてるんですよね。
ノンアル市場も伸びてるし、プリン体ゼロも伸びてる。
ただ、それって、健康にいいというよりは、害が少ないビールとしての展開なんです。
これを延長して、
「飲めば飲むほど健康増進に効く唯一のビール」として展開できるのであれば、
かなり勝てる見込みが高いし、伸びるなーと。
ちなみに「延長」の考え方はどこの業界でも起こり得ます。
例えば、速読がひと昔前に流行りましたが、今度は「瞬読」といって、一瞬で本を読み終わるという速読を上回る超速スピード読書術がきてます。
なので、健康に害がない、、、というコンセプトの次には、「飲めば飲むほど健康にいい」というビールが来るのはある程度読めるわけです。
というところで、まず1つがコンセプトのお話し。
②イベント集客の基礎
次にイベントですが、イベントの基礎理論として、
- エンゲージメントを高めるためのイベントなのか
- 拡大していくためのイベントなのか
ここは明確に決めておいた方がいいんですね。
で、今までここの会社さんがやられていたのは、エンゲージメントマーケティングだったんです。なので、既存のファンたちをよりファン化させていくための展開だったんですが、どちらかというと、現状、トラフィックを増やしたいのが優先事項なので、むしろ拡大させていく展開を考えないといけません。
そこで1つ提案中なのが、ギネス記録を取りましょうという提案です。
横浜の方で、6200本以上のビール瓶を使って、モザイク絵を作るというキャンペーンがありました。で、ギネス判定員を呼んで、しっかりと認定されています。
で、あれば、シンプルに、これ以上のビール瓶でモザイク絵を作ればいいんじゃないか?
というのが、僕の考えです。
ほぼほぼ確実にギネス記録が取れるわけで。
そうすると、ギネス認定ビールとしてブランドがつくわけですよ。
さらに、
①工場に頼んでビールを置く巨大シート発注
②シートをテラスに飾っておく
③この時点で複数人のyoutuberにオファーをかける
(ギネス記録企画を組んでるんですけど、取材しにきてくれませんか?)
(複数人にオファーをかけるとyoutuberたちもコラボができるし、メリットが大きい)
④集まったお客さんとyoutuber、銚子ビールのスタッフさんたちでギネス記録に挑む
⇨ギネス記録の判定員を呼んで、ギネス記録が取れるかどうかを判定してもらう
こんな感じの座組みを用意してまして、
youtuberと絡められれば最高だなーと思っております。
youtuberって常に、バズるネタを探してるんですよね。
なので、「日本で一番デカイモザイク絵、、ギネス記録に認定されるのか?」
みたいな企画は確実にウケがいいし、youtuberをタダで呼びやすいんですよ。
おそらく、10人に声かければ一人くらいは食いつくかなと。
でチャンネル登録がそこそこあるのであれば、
タダで取材してくれて、タダでビールの認知拡大もしてくれるし、
youtuberが推薦したビールとしての箔もつくので、
一石三鳥くらいにはなるわけです。
(なお、認知拡大のためのイベントは、日本一or世界一を狙っていくのが基本です。)
③営業活動、基礎中の基礎
さてあと地味なマーケティングというか、もはや普通の営業活動ですが、
地元にホテルだったり、レストランだったり(海鮮がおいしい地域なので)がいくつかありますので、その店に1個1個営業をかけにいく、、、というのは地味ですが、効きます。
ただ、頼み方にコツがあって、全然知らない会社からいきなりオファーが来るわけですから、向こうのリスクをできるだけ排除してあげる必要があります。
なので例えば、「3本だけ、置いてくれない?」というわけです。
3本ならリスクはそこまでないじゃないですか。
「1日3本しか販売していないビール」として居酒屋とかに置いてもらうわけですよ。
で、希少性が出る分、おそらく売れるでしょう。
そうすると、次の3本をまた置いてもらうわけです。
これを店舗拡大していけばいいんです。
いろんなホテル、レストランとかで同じことをしていけばOK。
ちなみにこれも、コンセプトがよくないと、リピート率は低いです。
ここの会社のリピート率が、
平均のリピート率:20%未満
と言うふうに聞いていたんですが、リピートが少ないのは、
やはりコンセプトがあまりバシッと決まってなくて、
「このビールでなければいけない理由」が明確ではないからというのが一番大きいです。
なので、飲めば飲むほど健康にいいビールとしてコンセプトを作り、
それを各居酒屋とかに3本限定で置いてもらう。
これを繰り返していけば、最低限の売上は作られてくるかなと思います。
割とレベルが高いように思える
マーケティングですが、結構基礎の理論しか使っていません。
参考になれば幸いです。