今回は、STPマーケティングについて解説していきます。
闇雲にセールスを仕掛けていても思うように実績は伸びないので、
こういったフレームワークにはめていくのが無難な選択肢です。
米国ではかなりポピュラーな手法みたいですね。
STPマーケティングとは?【動画講義】
STPマーケティングとは?
市場でどのようなニーズが存在して、
自分はどこにポジショニングしていけばいいのかということを見極めるために
STP分析を行っていきます。
このフレームワークは、コトラーが発明したもので、
- Segmentation(セグメンテーション)
- Targeting(ターゲティング)
- Positioning(ポジショニング)
の頭文字を取ったものです。
それぞれ順に解説していきます。
Segmentation(セグメンテーション)
狙うべき市場をあぶり出すために、まずは小分けにしていきますが、
市場をセグメントしていく際の変数として、
- 人口動態変数(Demographic Variables):年齢や性別、職業など
- 地理的変数(Geographic Variables):居住地域など
- 心理的変数(Psychographic Variables):価値観や趣味など
- 行動変数(Behavioral Variables):購買状況と商品への知識量など
主にこの4つを使っていきます。
例えば、ダイエット食品を売るときのセグメンテーションを考えてみましょう。
まず、ダイエットに悩むのは女性のが圧倒的に多いので、
性別でセグメントし、荒削りにできますよね。
さらに年齢で細分化し、
購買状況についてもセグメントしてみましょうか。
これだけでもかなり市場を切り分けることができました。
今回は、かなりオーソドックスというか、テンプレ通りのセグメンテーションを行ってみましたが、
斬新な切り口で市場を見ることで、新しい需要に気づくことが出来たりもします。
Targeting(ターゲティング)
続いてターゲティングですが、
どの層を狙っていくかによってアプローチ法も変わってきます。
よって、セグメントした市場のどこを攻めるかというのは、
非常に重要なステップなんです。
例えば、上の例で、
「20代女性でダイエット食品のリピーターとなっている層」
をターゲティングしたとしましょう。
この場合、すでにブランドのファンになっているので、
ブランド力をアピールする必要はありません。
新商品の提案や、商品のお得情報を伝えることで、すぐに成約へ結び付けていけます。
一方、「ダイエット食品に関心なし」の層へは、
まずは興味を持ってもらうところから始めなければなりません。
そもそも自分にダイエットが必要なのかもわかっていないケースが少なからずあるので、
潜在ニーズを引き出してあげる必要があります。
このように、どの層をターゲットとするかによって、
アプローチ法が完全に異なることが分かっていただけたと思います。
Positioning(ポジショニング)
ターゲットとした層にとって、最も魅力的に映る立ち位置はどこかを把握していきます。
これがポジショニングです。
例えば、「30代女性でダイエット食品の購買意欲あり」層へセールスをかける際、
”結婚式前に痩せるためのダイエット食品” とか ”産後ダイエットに必須の健康食品” とかって売り出した方が、
”好きな男子を振り向かせるためのダイエット食品”とするより効果的に思えませんか?
セグメント&ターゲティングすればするほど、母数は減りますが、
その分狙ったターゲットを落とせる確率は上がっていくのです。